「エシカル」「サスティナブル」って一体何?
こんばんわ、おおやりです。
いよいよ冬が近くなってきました。そこで登場してくるのは「ファー」のアイテム。
https://bit.ly/2DKcQ0W
一番身近なのはファーストールかな?
非常に防寒性に優れ、華やかさも持たせてくれる素晴らしいアイテムです。
そんなファーでも、特にこれから台頭してくるのは、間違いなく「エコファー、フェイクファー」です。
これ、実はどちらも同じこと。要するに「人工的に作られた毛皮」です。「フェイク(偽物)」だと響きが悪いので、「エコ」という名前に鞍替えしているだけなのです。
そんな動物の生命を犠牲にしないで作られる「エコファー」など、環境に配慮したファッションが「エシカルファッション」「サスティナビリティ」として世界的にトレンドになっています。
かのアルマーニやグッチも、リアルファー(実際に動物から取る毛皮)を使用しないと宣言する「ファーフリー宣言」を近年行いました。ビッグブランドがどんどん参画する現状から見て、このトレンドは今後も続くでしょう。
今回はそんなエコファーの「質」や、「じゃあリアルファーはもうダメなの?」といった問題を語る、読み物的な記事です。
ファーを使ったおしゃれなコーデについては、別の記事で解説しますね。
とにかく私が懸念しているのは「どちらかに偏ってしまうこと」。リアルファーにもエコファーにも、それぞれメリットはあるのです。
エコファーって質が悪いんじゃないの?
まず最初に語られるエコファーの問題「質」。
「人工的に作られた毛皮なんて、質が悪くて安っぽくてムリ・・・」
とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、現代のエコファーの技術は、本物に限りなく近づいています。
https://www.vogue.co.jp/
それを象徴するのは、ハイブランド「GIVENCHY(ジバンシィ)」の2018-2019秋冬のファッションショー。
この画像のファー、全てエコファー(人工毛皮)で作られています。
その出来は、著しく目の肥えたファッションジャーナリストの方々でさえ、後に公表されるまでエコファーだと気づけなかったほど。
「エコファーだから質が悪い」というのは、先入観と偏見に他ありません。すでにそれは時代錯誤の考えなのです。
しかもリアルファーに比べ安価であり、動物の生命を奪わない。そんな点からもエコファーを支持する層は年々膨れ上がっています。
しかしもちろん、酷い質のエコファーも市場には乱立しています。ファーアイテムを購入される際は、実際に自信の眼で確認されることをオススメします。
じゃあリアルファーって時代遅れの産物なの?いいブランドはないの?
以上まで挙げたような利点、特に「エシカル」「サスティナビリティ」(環境に配慮したファッション)の台頭から、まるで「リアルファー=悪」といった図式が出来上がっているように私は感じています。
しかし、そんなことは全くありません。
まず、リアルファーの「質」について語っておきましょう。
https://bit.ly/2TJvV8W
例えば老舗ラグジュアリーファーブランド「Yves Salomon(イヴサロモン)」のファーの質は、その滑らかさ、艶などは触れると感動すら覚えるほど。
有名どころでいうとサンローランやPRADA、ファッションマニア向けにいうとジャンポールゴルチエなどのファー製品も、このイヴサロモンのファーを使用しているといわれています。
ちなみに国内だと、「バーニーズニューヨーク」や「VIA BUS STOP」といった超一流セレクトショップでイヴサロモンのファー製品を見ることができます。是非一度、その最上級のファーを一度でいいから触ってみていただきたい。
あと余談ですが、イヴサロモンは無名なので「メルカリ」などで値段が大暴落しています(笑)
保存状態がどうかは分かりませんが、気になる方は一度ご覧になるとよいかも。
サンローランのファー製品が、名前が違うだけで極限的な低価格で手に入ります。
次に「エコ」の観点から語ります。
私は、「リアルファー」も「エコ」と呼んでいいのではないか、と考えています。
確かにエコファーは人工物なので、動物の命は奪いません。
しかし、次の図をご覧ください。
これは日本毛皮協会が公表している、「リアルファー」のリサイクル図です。
https://bit.ly/2KAYbGB
毛皮を取った後、その動物の「肉」は、「人間の食用や、家畜の餌」になります。
皮下脂肪から取れる油は、革靴のケア製品や化粧品に用いられます。
・・・もれなくその動物を「頂く」ことは、エコと言ってもよいのではないでしょうか?
少なくとも、肉だけ食べて、後はポイっよりは100倍良いでしょう。
じゃあどちらを選べばいいの?
私が言いたいのは、結局「どちらでも、あなたが選択すればそれで良い」ということです。
ファッションは楽しくなくてはいけません。これは大前提です。
最近の「サスティナブル」「エシカル」によるエコファーの台頭から、「私が身に着けているリアルファーの製品はもうダメなのかな。。」なんて思う方がいらっしゃるかもしれませんが、そんな必要は全くないのです。
エコファー、リアルファー、それぞれにはそれぞれの環境の点からもメリットがあるのです。
そんな素材のことは気にせず「自分の良いと思った物は良い」ことを信じて、何の懸念もなくファッションを楽しみましょう。
という訳で懸念もなくなったところで(笑)、実際にファーを使ってオシャレなコーデを組む方法はまた今度の記事で!
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